単純作業の道と仕組み設計の道に分かれる分岐点に立つ人を描いたイラスト

この記事の結論

記事作成や画像作成をAIで代行する仕事は、今は成立していても先が長くありません。AIの性能が上がるほど、クライアント本人が自分でできてしまうからです。生き残るのは「集客の仕組み全体の中でAIをどう配置するか」を設計できる人。この階層の需要はAIが賢くなるほど増えます。この記事は、クライアントワークをしているフリーランスの方と、外注する側のひとり起業家・小さな会社の両方に向けて書きました。

「AIで稼いでいる」の中身を見てみる

記事の作成代行、画像の作成代行。そういう「単純作業」をAIにやらせてクライアントに納品し、それを「AIで稼いでいる」と呼ぶ。この構図、現時点では確かに仕事になります。でも正直に言いますね。

先が長くないです。単純作業だからです。

記事の生成も画像の生成も、AIへの指示の出し方に慣れてしまえば、あっという間に本人が自分でできる領域です。「今まで外注してたけど、自分でやったほうが早いわ」と、クライアント側がすぐに気づきます。しかもAIの性能はこの1〜2年でも分かる通り、ものすごい勢いで上がり続けています。今よりもっと簡単に、もっと安く、記事も画像も出てくる。そうなったとき、「代行してます」の看板の需要はほぼ消えます。

クライアントは記事が欲しいわけじゃない

そもそも、クライアントが「記事を書いてほしい」と言ってくる背景には何があるのか。記事や画像そのものが欲しいわけではありません。その先にある「オンラインで自分の商品を広めたい」「集客したい」が本当のゴールで、記事も画像もそこに至るための材料でしかない。

レストランのお客さんが本当に欲しいのは「野菜」ではなく「美味しい料理」です。野菜をきれいに切って並べる仕事は、その先の料理を組み立てる人がいて初めて成立します。AIの登場で起きているのは、この「野菜を切る」部分の自動化です。だから野菜切り担当のポジションに立っている人から、順にいらなくなっていく。

じゃあ、どこに立てばいいか。「料理全体を組み立てる側」です。

ひとつ上の階層=仕組み全体でAIをどう使うか

料理全体を組み立てるとは、集客とマーケティングの「仕組み全体」の設計に踏み込むということです。

  • どんなお客さんに来てほしくて
  • どの入り口から知ってもらって
  • どのコンテンツで信頼してもらって
  • どの流れで購入まで進んでもらうか

この一連の仕組みの中で、記事もSNS投稿もメルマガも広告も、それぞれ役割を持って動いています。AIは各工程で作業を高速化してくれる仲間として使う。大事なのは、AIを「作業者」として単発で使うのではなく、「仕組みの中に配置する」感覚です。

この視点で仕事ができると、需要は簡単には消えません。クライアントの業種・状況・強み・お客さんの心理を全部読み込んだ上で最適な仕組みを組む、という部分は、まだしばらく人間の仕事として残るからです。むしろAIが賢くなるほど、「その賢いAIをどう組み込むか」を解ける人の需要は増えていきます。

この階層で提供できる人は、まだ少ない

僕もクライアントを複数社抱えて、その周辺の関係者の方々もいろいろ見ていますが、「AIを組み込んだ仕組みの設計」まで踏み込める人は体感でもかなり少ないです。理由は、「AIが使える」だけでは足りないからです。マーケティングの基礎理解、集客ファネルの組み方、コピーの温度感、業種ごとの事情、複数のAIツールを組み合わせて動かす実装力。ここが揃って初めて上層の仕事ができます。

逆に言うと、ここに踏み込めたら「まだ空いている椅子」があります。提供の形は3つです。

  • 仕組みを一緒に考えて提案する(コンサル型)
  • 仕組みそのものを構築してあげる(構築代行型)
  • クライアントが自分でできるように伴走する(伴走型)

どれで入っても、単純作業の代行より単価は高く、AIの性能が上がっても仕事は消えません。

小規模事業者ほどAIが苦手、という現実が残す余白

もうひとつ大事な話があります。僕は日々いろんな小規模事業者さん、一人社長さんとお仕事をしていますが、この層の方々には、AIの使いこなしが苦手というより「そういう作業に気力が向かない」タイプが本当に多いです。職人気質で目の前の技術に集中したい。パソコン作業そのものが好きじゃない。

でも、この方々こそビジネスの「中身」を持っています。技術も実績もお客さんとの信頼関係も全部ある。AIをうまく組み込む仕組みさえ外から入れられれば、一気に伸びるポテンシャルの塊です。ここに、仕組み側からサポートできる人の入る余白が大きく残っています。

僕自身の軸足も、まさにここです。小規模事業者さんのビジネスにAIを組み込んだマーケティングの仕組みを設計して、必要なら構築代行までやる。中身は本人が持っているので、僕は仕組みの部分を担当する。これを「AI自動化マーケティング設計」と呼んでいます。

もしあなたが「AIで記事書いてます」のポジションで立ち止まっているなら、一度、ひとつ上の階層に目を向けてみてください。その階層に上がれるかどうかで、これからの数年、生き残れる場所がまるっきり変わってきます。設計の学び方はマーケティング設計入門から始めるのがおすすめです。

よくある質問

今、AIでの記事作成代行で収入があります。すぐやめるべきですか?

すぐやめる必要はありません。現時点では仕事として成立しています。ただし、その収入があるうちに、マーケティングの基礎と仕組み設計のスキルを積み上げてください。今の仕事は「次の階層に上がるまでのつなぎ」と位置づけるのが安全です。

仕組み設計の階層に上がるには、何から学べばいいですか?

マーケティングの基礎(誰に・何を・どんな導線で届けるか)が土台です。その上に、集客ファネルの組み方、コピーの温度感、複数のAIツールを組み合わせる実装力が乗ります。まず今のクライアントの納品物が「仕組みのどこで働いているのか」を図に描いてみることから始めてください。

発注する側です。AI代行と仕組み設計、どちらに頼むべきですか?

欲しいものが「記事や画像」なら代行で十分ですが、欲しいものが「集客の結果」なら仕組み設計から相談できる相手を選んでください。材料だけ増えても、組み立てる設計がなければ成果にはつながりません。

Web Culture Service CEO 加藤理人

加藤理人(かとう みちひと)

Web Culture Service CEO/Meta公認代理店〈Meta Business Partners〉

2011年創業。ひとり起業家と小さな会社のための「AI自動化マーケティング設計」を提唱。AI導入支援・Webマーケティング支援・Meta広告運用代行の3事業を展開し、東海テレビ・Yahoo!ニュースで業界有識者として解説。奈良を拠点に全国オンライン対応。

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